魔術における広域化と局所化について説明します。
汎用化と専門化と言い換えても良いですが、例えば人を魅了する魔術を考えた時にある特定の誰か1人を魅了するのと不特定多数の人を魅了するのでは難易度と使用魔力量が極端に違います。
一人と大人数でも違いますが、特定できている一人と特定できていない一人でもだいぶ差があります。
特定できているというだけではまだ抽象的ですが名前、性別、生年月日、職業、人相に加えて食の志向や考え方、周りの人間関係などその人に関する情報が多ければ多いほど(その人に対する理解が深ければ深いほど)魔術はかけやすくなります。
一方そのような情報が少なければ魔術はかけにくくなり、魅了という例で言うと時間と魔力量が膨大にかかるようになります。
そのため、「一瞬で人を魅了する魔術」を身に付けるにはまず膨大な魔力量を確保する必要がありますが、それに加えて人間理解の方法を出来るだけ多く収めているほうが有利です。
そのため、この魔術概論では人間理解の方法をいくつかお伝えして上位魔術の下地にいていただくようになります。