現代魔術概論その2

それでは現代における魔術とはどのようなものを指すのでしょうか。

そもそも魔術とは膨大な知識の集積であり、それを統合して何かを成し遂げることです。

そのうえでそれを現実にどう生かしていくのかの方法であるともいえます。

元々は錬金術など希少な金属や秘薬を生み出すものが魔術と呼ばれていましたが、のちにそれは化学となって一般に知られることになり、世の中に飛躍的進歩をもたらしました。

現代の科学や医学もかつての人々からみれば高等魔術そのものです。

タイムスリップ物の小説や漫画によくありますが現代の技術や知識を持った人間が1000年前にタイムスリップしたとしたらそれは神にも等しい扱いを受けることになるでしょう。

現代の一般人が普通に享受している生活(自宅で熱いお風呂に入る、オーケストラの音楽を聴きながら様々な料理を食べる、車で隣町まで観光に出かけるなど)はかつての王侯貴族がしていた生活以上の水準であり、望んでも出来ないこと(飛行機を使い一日で地球の裏側まで旅行する、携帯電話で離れた人間と意思疎通をする、インターネットで様々な知識にアクセスするなど)でもあります。

さらに技術は進化し、その速度はさらに加速しています。今不可能だと思われている多くのことも近い未来には可能になるでしょう。

そんな中、時代が変わっても変わらずに人々を悩ませ続けている問題があります。

それが人間関係です。

これに関しては文明の発達度合いに限らず長く人々を悩ませ続けている課題であり、もっと言うとインターネットをはじめとした新技術でコミュニケーション量が加速したことによりこの問題はさらに深刻な問題になりつつあると言えます。

そのような背景のもと現代における最高の魔術は魅了(チャーム)であると言えると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です