ゲームなどの魔法には詠唱時間など魔法を発動するまでの予備動作があります。
これは現実社会で言うと実際に言霊としての言葉を発する時間や手を合わせて祈る、踊るなどの動作的な要素の両方があります。
ただ、その本質としてはそのような言霊や動作を通じて魔力を高めているということであり、詠唱が早くなるということはそのような動作がなくても十分な魔力量を確保することが出来、詠唱自体が必要なくなるという状態のことを言います。
もう少し細かく言うと例えば大祓祝詞を声を出して唱えると通常3~4分程度かかりますが、それを早口で言うと1~2分に縮めることが出来ます。
さらに大祓祝詞の重要な部分だけ抜き出して唱えると10秒ほどに縮められます。
さらに「大祓祝詞を唱える」という動作を果てしなく繰り返すことで「大祓祝詞を唱えると魔力が高まる」ということが潜在意識にインストールされ、そのうち実際に唱えなくても「大祓祝詞を唱える」と意識しただけで感覚を呼び覚まし魔力が高まるようになります。
このようにいわゆる無詠唱魔術が可能になっていくわけです。
つまりどんなに魔力が高い人でも初めて行使する魔術に関しては無詠唱魔魔術ということは不可能で繰り返し潜在意識に刷り込むことでそれが可能になっていくということです。
これは魔術修行の基本であるグラウンディング、センターリングやチャクラの融合でも同じことが言え、最初は落ち着いた場所で意識を集中し、正しい所作で時間をかけて行う必要がありますが、慣れてきたら「グランディング」というだけで、あるいはそのように意識するだけで実際にグランディングしたのと同じ効果が得られるようになります。
上位講座で伝授している「一瞬で相手を魅了する魔術」をマスターするにあたりこれは非常に重要な概念になりますのでここで覚えておいてください。
本来時間をかけて相手に気に入ってもらうというプロセスを圧縮して一瞬にするというのがこの魔術の本質です。
その「一瞬」がどのぐらいの時間になるのかは魔術の熟練度と魔力量に依存しますのでいかに日ごろの努力が必要かということが理解できると思います。
さらにその先には意識をしないでも常にその魔術が行使されているのと同じ状態を作り出すということがあります。これを魔術の常時展開と言います。
その状態になるとわざわざこの人を魅了しようと思わなくても人から好かれるようになります。つまり一瞬がゼロになるということです。
またその先にある常時安定した精神状態でいられる魔術や自然との一体化についてもこの魔術の常時展開において為せる業であると言えます。
もちろんそれを成すためには必要な魔力量も膨大になるため、日ごろから魔力を高め、無駄に使わないということを心掛ける必要があるのです。